Uber Eatsには配達中の事故を対象とする補償制度がありますが、待機中の事故や自分の車両損害など、補償されない範囲があります。
原付の自賠責保険も、相手のけがを補償するための強制保険であり、相手の車や建物、自分のけが、自分の原付までは補償しません。
この記事では、2026年8月10日時点のUber公式情報をもとに、Uberの補償、自賠責保険、任意保険、自転車保険、ファミリーバイク特約の違いと選び方を解説します。
結論|Uberの補償だけに頼らず任意保険を検討する
自転車と125cc以下の原付では、任意保険への加入が法律で一律に義務付けられているわけではありません。ただし、Uberの補償には対象期間と補償範囲に制限があるため、配達中も使える保険を準備しておく方が安心です。
| 配達車両 | 最初に確認すること |
|---|---|
| 自転車 | 有償配達中の対人・対物賠償と自分のけが |
| 125cc以下の原付 | 自賠責に加え、対人・対物、自分のけが、ロードサービス |
| 125cc超のバイク | Uber登録に必要な任意保険証と有償配達中の補償 |
| ファミリーバイク特約 | 配達中の適用、本人のけが、車両、ロードサービス |
保険へ加入しているだけで判断せず、Uber Eatsで報酬を得る「有償配達」が補償対象かを保険会社へ確認してください。
Uber Eatsの配達パートナー向け補償
Uber Eatsは、日本の配達パートナーへ次の制度を提供しています。事前申込みや追加料金は必要ありません。
- 配達中の対人・対物賠償責任補償
- 配達パートナー本人の傷害補償
ただし、Uber公式は、この制度が自賠責保険や任意保険の代わりにはならないと明記しています。
対人・対物賠償責任補償
配達中の事故で他人にけがをさせたり、他人の物を壊したりして、法律上の損害賠償責任を負った場合に補償されます。
- 歩行者へぶつかり、けがをさせた
- 注文者の自宅や第三者の車両を壊した
- 商品をこぼし、注文者へやけどを負わせた
補償には条件と上限があります。事故現場で「Uberの保険ですべて支払える」と約束せず、警察、Uber、加入している保険会社へ連絡してください。
配達パートナー本人の傷害補償
配達中または配達終了後15分以内の事故で本人がけがをした場合は、医療見舞金、死亡・後遺障害見舞金、入院後の稼働不能見舞金、入院・手術一時金などの対象になる可能性があります。
これは任意保険の人身傷害保険や所得補償と同じ制度ではありません。各項目に条件と上限があるため、長期治療や収入減少をすべて補えるとは限りません。
Uberの補償が適用される期間
Uberの補償は、アプリをオンラインにしている全時間が対象ではありません。
| 事故が起きた時点 | 対人・対物賠償 | 本人の傷害補償 |
|---|---|---|
| リクエスト受諾前の待機中 | 対象外 | 対象外 |
| 受諾後、店舗へ向かう途中 | 対象期間 | 対象期間 |
| 商品受取後、注文者宅へ向かう途中 | 対象期間 | 対象期間 |
| 配達完了・キャンセル後 | 終了 | 15分以内まで |
| 配達終了から15分超 | 対象外 | 対象外 |
対人・対物賠償は、配達リクエストを受諾してから配達完了またはキャンセルまでです。本人の傷害補償は、配達終了後15分以内まで対象期間が延長されます。
注文待ちや帰宅中などの空白時間に備えるには、自分で加入する保険が必要です。
Uberの補償では自分の車両を修理できない
Uber公式は、配達パートナーが所有する自転車・原付・バイク・軽貨物車の修理費は補償しないと案内しています。
- 自転車のフレームやホイール
- 原付のカウル、ライト、車体
- 配達バッグやスマートフォン
- 故障時のレッカー費用
自分の車両損害や携行品まで備えたい場合は、自分で加入する保険の車両補償、携行品補償、ロードサービスなどを確認してください。
自賠責・Uber補償・任意保険の違い
| 補償 | 相手のけが | 相手の物 | 自分のけが | 自分の車両 |
|---|---|---|---|---|
| 自賠責保険 | ○ | × | × | × |
| Uberの対人・対物補償 | ○ | ○ | × | × |
| Uberの傷害補償 | × | × | ○※ | × |
| 任意保険 | 契約による | 契約による | 契約による | 契約による |
※対象期間、条件、支払上限があります。
自賠責保険は、事故の相手を死傷させた場合の損害を補償する制度です。相手の車・建物、自分のけが、自分の車両は対象になりません。
任意保険は、自賠責で補えない対人賠償、対物賠償、自分のけが、車両損害などを契約内容に応じて補います。
自転車配達で確認する保険
自転車には原付のような自賠責保険がありません。自転車事故でも歩行者へ重傷を負わせれば、高額な損害賠償責任を負う可能性があります。
自転車保険や個人賠償責任特約へ加入していても、業務中の事故が対象外となる商品があります。保険会社へ次の点を確認してください。
- Uber Eatsの有償配達中も対象か
- リクエスト受諾前の待機・移動中も対象か
- 相手への対人・対物賠償があるか
- 示談交渉サービスがあるか
- 自分のけがを補償するか
- 自転車本体の損害を補償するか
「自転車保険」という名称だけでは、配達中に使えるか判断できません。契約約款と保険会社の回答を確認しましょう。
原付配達は自賠責だけでは不十分
原付で公道を走るには、自賠責保険への加入が義務付けられています。しかし、自賠責だけでは次の損害を補償できません。
- 相手の車や自転車の修理費
- 店舗・住宅・道路設備の損害
- 自分の治療費
- 自分の原付の修理費
- レッカー費用
任意保険では、対人賠償、対物賠償、人身傷害、搭乗者傷害、弁護士費用特約、ロードサービス、車両保険などを確認します。
補償額や保険料だけでなく、フードデリバリーの有償配達が使用目的に含まれるかを最優先で確認してください。
原付の登録手順は、Uber Eats配達パートナーの車両変更方法で解説しています。
125cc超は任意保険証の提出が必要
Uber公式の必要書類では、自転車と125cc以下の原付に任意保険証の提出はありません。一方、125cc超のバイクと軽自動車は、任意保険または共済保険の加入証が必要です。
| 車両 | Uber登録時の主な保険書類 |
|---|---|
| 自転車 | 保険証書の提出なし |
| 125cc以下の原付 | 自賠責保険証明書 |
| 125cc超のバイク | 自賠責・任意保険または共済保険 |
| 軽自動車 | 自賠責・任意保険または共済保険 |
提出不要は「任意保険も不要」という意味ではありません。登録条件と、事故へ備えるための補償は分けて考えましょう。
自分の自動車保険が優先される場合がある
Uber公式によると、原付、125cc超のバイク、軽貨物車で配達パートナー自身が自動車保険へ加入している場合は、自分の保険を優先して使用します。
Uberが手配する賠償責任保険は、自分の保険の上限を超えた場合に利用されます。事故後はUberだけでなく、加入している保険会社にも連絡してください。
事故直後の手順は、Uber Eats配達中に事故を起こしたら?で確認できます。
バイク保険とファミリーバイク特約の違い
125cc以下の原付では、単独のバイク保険のほか、家族の自動車保険へ付けるファミリーバイク特約を使える場合があります。
ただし、配達中の適用、本人のけが、車両損害、ロードサービスの有無は商品や契約によって異なります。
ファミリーバイク特約を使う場合は、対象となる家族の範囲、車両区分、Uber Eatsの有償配達中も補償されるかを契約先へ確認してください。
任意保険を選ぶときの確認項目
保険会社や代理店には、フードデリバリーで報酬を得ることを具体的に伝えます。
Uber Eatsの配達パートナーとして、報酬を受け取る有償配達に使用します。リクエスト受諾前の待機・移動中と、受諾後の配達中は補償対象ですか。対人・対物、自分のけが、車両損害、示談交渉、ロードサービスの対象範囲も教えてください。
確認した日時、担当窓口、回答内容を記録し、契約後は保険証券や約款も保存しておきましょう。
よくある質問(FAQ)
Q.Uber Eats配達パートナーに任意保険の加入義務はありますか?
A.自転車と125cc以下の原付では法律上の一律義務ではありません。ただし、125cc超のバイクや軽自動車はUber登録時に任意保険・共済保険の加入証が必要です。
Q.Uberの補償だけで配達できますか?
A.待機中の事故や自分の車両損害は対象外です。不足する範囲を補う保険を検討してください。
Q.原付は自賠責だけで登録できますか?
A.125cc以下は自賠責保険証などが承認されれば登録できますが、対物損害や自分のけがには備えられません。
Q.ファミリーバイク特約は配達中も使えますか?
A.契約によって異なります。有償配達中も対象かを保険会社へ確認してください。
Q.事故で自分の原付が壊れた場合、Uberが修理しますか?
A.Uberのサポートプログラムは、配達パートナー自身の車両修理費を補償しません。
まとめ
Uber Eatsには、配達中の対人・対物賠償責任補償と本人の傷害補償があります。ただし、対人・対物はリクエスト受諾から配達終了まで、本人の傷害は終了後15分以内までです。
待機中の事故、自分の車両損害、自賠責で補えない対物損害などに備えるには、自分で加入する保険を検討する必要があります。
保険名や安さだけで選ばず、Uber Eatsの有償配達中が補償対象かを保険会社へ確認してください。補償内容は契約ごとに異なるため、この記事だけで加入可否を判断せず、最新の約款と契約先の回答を優先しましょう。




