フードデリバリー配達員で月5万円、10万円、30万円を目指す場合、必要な稼働時間と配達件数はどのくらいになるのでしょうか。
結論からいうと、必要時間は「自分の実質時給」、必要件数は「1件当たりの平均売上」で変わります。ネット上の最高時給や高額案件を基準にせず、自分のエリア・時間帯・車両で記録した平均値から逆算することが大切です。
この記事では、実質時給1,200円・1,500円・1,800円、1件当たり売上600円・800円・1,000円の仮定を使い、月5万・10万・30万円までの必要時間と件数を比較します。
※本文の時給・単価は計算方法を説明するための仮定で、特定サービスの報酬相場や収入を保証するものではありません。エリア、曜日、時間帯、天候、車両、キャンペーン、注文状況などで結果は変わります。
月収目標を計算する前に決めること
「月10万円稼ぐ」という目標には、次の2通りがあります。
- 配達アプリ上の売上で10万円
- 経費を引いた後の利益で10万円
この記事の必要時間は、経費と待機時間を反映した「実質時給」を使って計算します。必要件数の表は、分かりやすくするためアプリ上の売上目標を1件当たり売上で割っています。
実質時給の求め方は次のとおりです。
実質時給 =(配達売上-稼働経費)÷ 待機を含む実稼働時間
自分の数字がまだない場合は、数日稼働してから計算してください。詳しい方法はフードデリバリー配達員の実質時給の計算方法で解説しています。
目標は次の順番で決めると計算しやすくなります。
- 売上と利益のどちらを目標にするか決める
- 過去の実質時給と1件当たり売上を集計する
- 月の必要時間と必要件数を計算する
- 4週間分の週目標へ分ける
- 毎週、実績との差を修正する
実質時給と1件単価の両方で計算し、どちらか一方だけが極端に少ない場合は、待機時間や経費の記録漏れがないか確認します。
月5万・10万・30万円に必要な稼働時間
必要時間は、目標金額を実質時給で割って求めます。
必要稼働時間 = 月の目標金額 ÷ 実質時給
| 月の目標 | 実質時給1,200円 | 実質時給1,500円 | 実質時給1,800円 |
|---|---|---|---|
| 5万円 | 約41.7時間 | 約33.3時間 | 約27.8時間 |
| 10万円 | 約83.3時間 | 約66.7時間 | 約55.6時間 |
| 30万円 | 250時間 | 200時間 | 約166.7時間 |
実質時給1,500円なら、月5万円には約33時間、月10万円には約67時間、月30万円には200時間が必要です。月30万円は副業の延長というより、専業に近い稼働量になります。
なお、実質時給を配達中の時間だけで計算すると、必要時間を少なく見積もってしまいます。注文待ち、店舗待ち、配達エリアへ戻る移動も含めてください。
月5万・10万・30万円に必要な配達件数
必要件数は、目標売上を1件当たりの平均売上で割ります。
必要配達件数 = 月の目標売上 ÷ 1件当たりの平均売上
| 月の目標売上 | 1件600円 | 1件800円 | 1件1,000円 |
|---|---|---|---|
| 5万円 | 約84件 | 約63件 | 50件 |
| 10万円 | 約167件 | 125件 | 100件 |
| 30万円 | 500件 | 375件 | 300件 |
1件当たり800円で考えると、月5万円は約63件、10万円は125件、30万円は375件です。ただし、配達単価が高くても長距離や長い店舗待ちが多ければ、時間当たりの効率が高いとは限りません。
Uber Eatsは、予定配送料が予定時間、受け取り・届け先の数、交通状況、店舗待ち、注文量、稼働中の配達パートナー数など複数の要素で算出されると案内しています。出前館も、基本報酬に加えて距離、曜日・時間帯、天候などを考慮したブーストが上乗せされる仕組みを案内しています。
固定された1件単価を前提にせず、自分の配達売上を完了件数で割り、週ごとに平均を更新しましょう。
月5万円を目指す稼働例
月5万円は、平日夜や休日の食事時間を使う副業として組みやすい目標です。
実質時給1,500円なら、必要時間は月約33時間です。1か月を4週間として単純化すると、週約8.3時間になります。
稼働例
- 平日夜に2時間×週2日
- 休日に4〜5時間×週1日
- 合計で週8〜9時間
1件当たり800円なら月約63件、週約16件です。短時間稼働では遠いエリアまで移動すると往復時間の割合が大きくなるため、自宅や職場から近く、飲食店が集まる場所を選びます。
最初の目標としては、月額よりも「週8時間」「週16件」のように週単位へ分けると進捗を確認しやすくなります。
月10万円を目指す稼働例
月10万円は、副業でも可能性がありますが、毎週安定して時間を確保する必要があります。
実質時給1,500円なら月約67時間、週約16.7時間です。
稼働例
- 平日夜に3時間×週3日
- 休日に7〜8時間×週1日
- 合計で週16〜17時間
1件当たり800円なら月125件、週約31件です。本業がある人は、毎週17時間を継続しても睡眠や休日が崩れないか確認してください。
平日の夕食時間と休日の昼・夕食時間を中心にし、注文が少ない時間は無理にオンラインにしない方法があります。具体的な時間割はフードデリバリー配達員の1日の流れを参考にしてください。
月30万円を目指す稼働例
月30万円は、専業に近い稼働量と安定した注文機会が必要です。
実質時給1,500円なら月200時間です。月25日稼働なら1日8時間、月20日稼働なら1日10時間になります。実質時給1,800円でも月約167時間が必要です。
1件当たり800円なら月375件です。月25日稼働でも1日15件が目安になります。
月30万円で確認したい条件
- 昼と夜の両方で注文が入るエリアか
- 平日と休日で注文数が大きく落ちないか
- 長時間稼働できる車両と装備があるか
- 車両維持費を含めても実質時給を保てるか
- 週に休養日と整備日を確保できるか
- 1社が鳴らない時間に別サービスを使えるか
月30万円を毎月の最低ラインとして生活費を組む前に、少なくとも複数週の実績を確認します。雨天やキャンペーンで一時的に売上が増えた月だけを基準にしないでください。
利益で月5万・10万・30万円残したい場合
目標がアプリ上の売上ではなく、経費差し引き後の利益なら、必要売上はさらに増えます。
必要売上 = 目標利益 ÷(1-経費率)
仮に経費率を15%とすると、必要売上は次のようになります。
| 目標利益 | 必要売上の目安 |
|---|---|
| 5万円 | 約58,824円 |
| 10万円 | 約117,648円 |
| 30万円 | 約352,942円 |
経費率は車両で変わります。自転車、バイク、軽自動車を同じ率で計算せず、燃料、充電、保険、整備、駐車料金、装備品などを実際に記録してください。
また、ここでいう利益は税金や社会保険料を差し引く前の金額です。最終的な手取りとは異なります。
目標を達成しやすくする管理方法
月目標を週目標へ分ける
月末に不足分をまとめて稼ごうとせず、月10万円なら週2万5,000円などに分けます。週ごとに不足を修正したほうが、無理な長時間稼働を避けられます。
時間・件数・実質時給を同時に記録する
売上だけでは、稼働時間が増えただけなのか、効率が上がったのか分かりません。次の項目を記録します。
- 売上と経費
- 待機を含む稼働時間
- 配達件数と1件当たり売上
- 走行距離
- エリア、曜日、時間帯、天候
目標未達の原因を分ける
売上が不足したら、稼働時間、注文数、1件単価、待機時間のどこが原因かを確認します。注文が少ないのに稼働時間だけ延ばしても、実質時給が下がる可能性があります。
複数サービスを比較したい方は、配達員におすすめのフードデリバリー4社比較をご覧ください。
よくある質問(FAQ)
Q. フードデリバリーの月収は売上と利益のどちらですか?
A. 文脈によって異なります。アプリに表示される配達売上なのか、経費を引いた利益なのかを確認してください。本記事では必要時間を実質時給、必要件数を売上単価で計算しています。
Q. 月5万円なら週何時間必要ですか?
A. 実質時給1,500円なら月約33時間です。4週間で単純化すると週約8.3時間になります。
Q. 月10万円は副業でも可能ですか?
A. 実質時給1,500円なら週約17時間が目安です。本業と両立できる時間か、数週間試して判断してください。
Q. 月30万円には1日何件必要ですか?
A. 1件当たり800円、月25日稼働なら、月375件で1日15件が計算上の目安です。実際には単価や注文数が変動します。
Q. キャンペーン報酬を計算に入れてよいですか?
A. 売上には含めますが、通常報酬と分けて記録してください。毎月同じ条件で発生するとは限らないため、固定的な見込みには入れすぎないほうが安全です。
まとめ
実質時給1,500円の場合、月5万円には約33時間、10万円には約67時間、30万円には200時間が必要です。1件当たり800円なら、必要件数は約63件、125件、375件です。
ただし、これらは仮定に基づく計算です。自分の待機時間と経費を含めた実質時給、1件当たり売上を記録し、月目標を週単位へ分けて調整しましょう。




